古池拓人 陶展

2026. 2.21(土)−3.1(日) ※火水休廊 12:00-17:30 最終日16:00まで。


古池拓人個展

2026. 2.21(土)−3.1(日) ※火水休廊 12:00-17:30 最終日16:00まで。

淡くにじむ色彩の陶片がそっと積み上げ置かれているかのように、古池さんならではの絶妙なバランスで構成され沢山のオブジェたち。 その静かで穏やかながらも確かな存在感を是非会場にてご覧ください!多くの皆様のご来場お待ち致しております。

(作家コメント)

この度、初の個展を開催させていただく運びとなりました。

出展作品は、粘土という無形の素材に仮の形を与えるという試みから制作が始まりました。

パーツを作るという手法に着目し、弓や切糸などの道具を使って粘土からパーツを成形しています。

様々な形のパーツを切り出していく中で、意図せず生まれる不均衡が行為の痕跡として私にとって愛着のある要素になっていきました。

仮の形を得た粘土のパーツを、積み木のように組み上げることで、作品全体の形を構成しています。

素焼きを経た後は筆で釉薬を施し、本焼きにより深みのある色と鮮やかな色が同時に立ち上がるような表情を作り出しています。

ぜひ会場にて、作品をご高覧いただけましたら幸いです。

<プロフィール>

2022 「芸大生のショーケース」展 - 名古屋東急ホテル

2023 古川美術館プロジェクト2023「メイゲイのコウゲイ」展 - 古川美術館・為三郎記念館

2024 白鳥庭園プロジェクト「カンショウする楽園」展 - 白鳥庭園

2024 「STAND BY YOU 暗闇だから見える確かなこと」展 - 小牧市中央図書館

2024 「メイゲイのコウゲイ」展 - 名古屋栄三越7階 特選画廊

2024 hus展 2024 オンラインコンペ 特別賞

2025 第52回名古屋芸術大学卒業・修了制作展 優秀賞・北名古屋市市長賞

2025 名古屋芸術大学 芸術学部 芸術学科 美術領域 工芸コース卒業

2025  「Project space hazi+場七」展 - 市民ギャラリー栄 7階 3展示室

2025 パティオ池鯉鮒野外彫刻プロムナード展 - 知立市文化会館パティオ池鯉鮒

2025 「メイゲイのコウゲイ」展 - 名古屋栄三越7階 特選画廊



作品ステートメント詳細

本作は、粘土に対して加える操作と制作の過程で生じる変化を扱っています。制作の各段階で行われる操作や制御しきれない現象は、形が成立するための条件として位置づけています。

粘土はワイヤーまたは弓による切断のみによってパーツ化されます。切断という行為は、均質な形を与える操作となる一方、粘土の抵抗や身体の動きが加わることで、完全な均一性は成立しません。歪みは、意図的な造形ではなく、操作にともなって必然的に生じます。本作では歪みを排除すべき欠陥としてではなく、素材の性質として受け入れています。

形の基準として用いているのは、少ない面で構成される立体図形です。これらは一般的に、正確さが求められる形ですが、あえて粘土で再現することで、形の不安定さを作り出しています。形が把握しやすいからこそ、歪みが明確に可視化されます。

現在の制作では、パーツの段階から最終形の方向性が想定されています。しかしこの想定は、完成形を固定するためのものではなく、制作を進めるための指針として機能しています。想定と完成形は一致する必要がなく、むしろ素材や工程によって想定が裏切られることで、形は成立していきます。

作られたパーツは、接合によって一つの形として構成されます。一体で成形するのではなく、組み立てる方法を選択しているのは、形が早い段階で決定されることを避けるためです。接合によって、形は制作の途中で調整され続け、最終的に一つにまとまります。

成形後、素焼きを経て釉薬が施されます。釉薬は装飾として用いられますが、その役割は形に色彩を与えることに留まりません。焼成によって生じるガラスの流動や金属反応といった現象は、切断によって生じる歪みと同様に、作り手の想定を超えた変化として現れます。釉薬は、形を完成させるためではなく、想定からずらすための要素として機能しています。

本作は、粘土への操作、想定、制作の各段階で生じる制御しきれない現象が重なり合うことで成立しています。そこに現れる形は、設計によって導かれた答えでも、偶然がもたらしたものでもなく、制作の過程として留められたものです。

ギャラリーマルキーズ

2019年春名古屋市昭和区石川橋にオープンのギャラリーです。